4月8日(水)、新しいクラスで盛り上がり、朝から新任の校長先生をお迎えする着任式、新たに井原高校に赴任された先生方をお迎えする新任式、そして始業式がありました。いよいよ令和8年度がスタートしました。
また、クラス担任等の発表もありました。皆さん、今年1年、よろしくお願いします。
令和8年度 1学期始業式 式辞
皆さん、進級おめでとうございます。
校庭の桜が舞い、清々しい風が吹き抜けるこの4月。今日から新しい学年が始まりますね。
明日は1年生が入学し、新しい仲間、そして先生方との出会いに、胸を躍らせている人も多いでしょう。
新しい年度の始まりのこの時期は、誰もが「今年はこれを頑張ってみよう」と、新しい目標を立てたり、なりたい自分をイメージしたりするのではないでしょうか。
新年度の最初の日である今日は、皆さんに、私の思いを「校長スピリット」として伝えたいと思います。スピリットとは、精神、魂、心、気力、内面的な力などの意味があります。
皆さんにこうあってほしいという私からの強いメッセージだと思ってください。
校長スピリットは2つあります。
一つ目は、「挑戦を語れ」です。なぜ、挑戦が必要なのか。
それは、挑戦した先にしか見えない世界があるからです。挑戦した先には、新たな自分、今より成長した自分がいます。
しかし、挑戦しない日々は、穏やかで楽かもしれませんが、それでは自分の世界は広がりません。失敗を恐れず、今の自分を少しだけ超えていきましょう。
挑戦することを心に思うだけでは長続きしないことが多いものです。だからこそ私は、「挑戦を語れ」と言いたいのです。
世界で活躍するスポーツ選手たちは、常に「語る」ことで自らを鼓舞しています。
例えば、皆さんもよく知っている、メジャーリーガーの大谷翔平選手。
彼は高校時代、自分の大きな目標を「目標達成シート」に明確に書き出し、言葉にしていました。
心の中で思っているだけでは、それはまだ「願望」に過ぎません。あえて言葉にし、周囲に語ることで、それは自分への「覚悟」に変わり、応援してくれる仲間が集まってくるのです。
3年生の皆さん。受験や進路決定という大きな壁が目の前にあります。不安な時こそ、自分の目標を口に出してください。
2年生の皆さん。学校の中核を担う存在として、どんな学校にしたいか語り合ってください。
いろいろな挑戦があっていい。
例えば、SNSを駆使して、井原の魅力を海外の1,000人に届けるという挑戦も面白いかもしれません。英語が得意でなくてもいい。翻訳ツールを駆使して、自分の好きな井原の風景や文化を世界に発信し、海を向こうから「いいね!」やコメントをもらうまでやり抜くとか。
一歩前に進むものであれば、どんな挑戦でもいいのです。
(これはAIからもらったアイディアです)
それを友人に、家族に、先生に、熱く、語ってみてください。
熱く本気で語る人を笑う人はいません。
私も大歓迎です。校長室に来て、皆さんの挑戦をぜひ聞かせてください。
校長スピリットの二つ目は、「素直であれ」です。
皆さんは「素直」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
大人の言うことを大人しく聞くこと、従うことだと思っている人がいるかもしれません。
しかし、私が皆さんに求める「素直さ」は、自分の間違いを認められる強さを持ち、他人の良いところを真っ直ぐに吸収できる「心の柔軟さ」をもつことです。
皆さんは時として、「今さら人に聞くのは恥ずかしい」というプライドが邪魔をすることはありませんか?私はありました。
自分の知らないことを「知らない」と言える。他人のアドバイスを「なるほど」と受け入れられる。その心の柔らかさ、素直さこそが、皆さんをどこまでも成長させる「根っこ」になるのだと思います。
皆さんは、稲盛和夫(いなもり かずお)という人物を知っているでしょうか。
京セラやKDDIという巨大企業を作り上げ、「経営の神様」と呼ばれた人です。
しかし、彼が最も語り継がれる伝説の一つに、日本航空(JAL)の再建があります。
当時、JALは巨額の負債を抱えて倒産し、「もう二度と立ち上がれない」と言われていました。
(詳しいことは省略します)
この稲盛和夫さんは、成功の秘訣は何かと問われたとき、真っ先に「素直な心」と答えたそうです。また、「素直さ」は最強の知性であるとも言っておられます。
彼は言っています。素直な人は周りの人から応援され、有益な情報が集まり、失敗からも学びを吸収するため、結果的に誰よりも早く進化するからだと。
確かに、「自分はこれが得意だ」というプライド(壁)があると、他者からのアドバイスが耳に入らなくなります。素直な心とは、その壁を取り払って、外からの新しい光を自分の中にどんどん取り入れる「心の窓」を開けておくことなのです。
どうか、みなさん。
素直な心を持ち、自分が考えた自分の挑戦を熱く語ってください。
きっと皆さんの中に、『自らの人生を切り拓いていくたくましい力』が育っていくはずです。
わたしはそう信じています。
私たちの人生は、無限ではありません。
今日から始まる一日一日を大切にし、この一年が、皆さんにとって素晴らしい時間になることを願っています。
以上で式辞とします。
令和8年4月8日
岡山県立井原高等学校 校長 田坂 紀子