■ディベート
目的
・物事を多面的に捕らえようとする姿勢を養う。
・必要な情報を主体的に収集し、整理・活用する能力を高める。
・自分の考えを論理的に発表する力を養う。
・仲間の意見を良く聞き、判断する能力を高める。
1 ディベートとは何か
* ディベートとは、つぎのようなものです。
1 一つの論題の是非を争います。
2 肯定側と否定側に分かれて闘います。
3 口答で議論を行います。
4 勝敗は、肯定側と否定側の議論を比較して審判が判定します。
5 勝敗の進行や判定はルールに基づいて行われます。
* ディベートを学ぶと、次のような力を伸ばすことができます。
1 複雑な考えを整理する力
2 他人の話を正確に理解する力
3 自分の考えを分かりやすく説明する力
4 必要な資料を集めて活用する力
5 議論の全体を見渡して重要な点を見いだす力 ・・等々
* 今回の試合は次のような形式・時間配分で行います。
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1 肯定側立論 3分
作戦タイム 2分
2 否定側質疑 2分 |
3 否定側立論 3分
作戦タイム 2分
4 肯定側質疑 2分 |
作戦タイム 3分
5 否定側反駁 3分
6 肯定側反駁 3分
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【 机の配置
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7 判定準備・発表 5分 +2分
計 30分
2 立論の作り方 論題 A「核保有は戦争の抑止力になる、是か非か」
B「割り箸の使用をやめるべきである、是か非か」
肯定側立論・・・論題が肯定されるべきことを、必要な根拠を全て提示して主張します。
立論のアウトライン
1 定義 ・・「核の保有とはどのような状態を言うか」など
2 プラン ・・いつから、どのような方法で実施するのか、など
3 メリット ・・@ 発生過程 プランを導入することにより、
どのような良いことが起こってくるか、
その過程と内容
A 重要性 メリットの重要性の証明
否定側立論・・・論題が否定されるべきことを、必要な根拠を全て提示して主張します。
立論のアウトライン
1 定義 ・・原則として肯定側に従う
2 プラン ・・現状維持 変える必要はない
3 デメリット ・@ 発生過程 プランを導入することにより、
どのような悪いことが起こってくるか、
その過程と内容
A 深刻性 デメリットの深刻性の証明
* 立論のポイント
1 ナンバリング、ラベリングを行う。
ナンバリング・・主張を整理するために、番号をつける。
ラベリング・・・主張を分かりやすくするために、小見出しをつける。
2 主張には必ず根拠を。「〜です。 なぜならば〜です。」のパターンを使う。
論理的理由づけ・・過去の事例、誰でも知っていること、など
証拠資料の使用・・1文献、2統計、3新聞、・・・ 4インターネット など
3 メリット・デメリットは、プランを導入することによって発生するものであること。
4 重要性、深刻性とは、現状改革の必要性やメリット・デメリットが何故重要・深刻なのかとい う議論。
質 と
量の両面から検討する。
3 質疑・反駁(はんばく)の方法
《 質疑の方法 》
立論の内容について質問を行い、一問一答形式で相手に応答してもらいます。
* 質疑のポイント
1 自分達の主張をするのではなく、反駁で攻撃したいところについて、重点的に質問する。
2 「〜は本当ですか?」と問わずに、「〜とおっしゃいましたね? 何故そう言えるのですか? 」
と根拠を確認する。
* 質疑の役割
1 聞き取れなかったところ、理解できなかったところの確認。
2 抽象的な言葉の定義を確認。
3 根拠が曖昧な主張について、根拠の確認。
4 否定側は、プランの中でどうするのか分からないところを確認。
《 反駁(はんばく)の方法 》
相手側に反論された自分たちの論点を立て直すことです。
ただし、立論で出さなかった新しい論点を出してはいけません。
* 反駁のポイント
1 相手が主張するメリット(またはデメリット)に対する反論。
2 メリットとデメリットの大きさの比較
3 議論の内容の整理
反駁の4拍子 引用・・・「〜と述べました。」
結論・・・「しかし、これは間違ってます。」
理由・・・「なぜなら〜だからです。」
効果・・・「したがって、〜です。」
4 判定の方法
* 判定でいうこと
1 ねぎらい
2 アドバイス
3 メリットとデメリットの大きさの比較
4 結論・・・勝敗
* 判定のポイント
1 首尾一貫性、公平性を保つ。
2 ディベートの中で出た議論のみに基づいて判定する。
3 議論の流れに注目する。
4 資料の有効性や活用方法に注目する。