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3学期始業式が行われました。

1月7日(金)3学期の始業式が行われました。新型コロナウイルス感染症対策として、ビデオチャットアプリを使用した遠隔始業式となりました。式に先立って、校長から井原高校マスコット「ワタ坊」のお披露目がありました。園芸科2年生の筒井裕之くんがデザインしてくれました。今後、学校説明会など、様々な場面で積極的に活用していきたいと思います。

井原高等学校 マスコットキャラクター 「ワタ坊」


令和3年度 3学期 始業式 校長式辞

 皆さん、新年おめでとうございます。
 画面越しですが、意欲に満ちた皆さんとお会いでき、嬉しく思っています。
 今日から3学期ですが、この学期はあっという間に終わってしまいます。身も心も引き締めて時間を無駄にしないように過ごすことが大切です。
 まず、井上靖の「元旦に」という散文の一説を紹介します。井上靖は小説家で、「氷壁」「天平の甍」「敦煌」などの代表作があります。ノーベル文学賞の候補者として話題になった時期もありました。

門松を立てることも、雑煮をたべることも、賀状を出すことも、実は、本当を言えば、なにを意味しているかよくは判らない。しかし、これだけは判っている、人間の一生が少々長すぎるので、神さまが、それを、三百六十五日ずつに区切ったのだ。そして、その区切り、区切りの階段で、人間がひと休みするということだ。

 一年一年の繰り返しは、一見同じようでありながら、螺旋階段を上るように、少しずつ未来に向かって進んでいます。
 皆さんもこの区切りに「一休み」して思いを新たにし、これから過ごす日々が新鮮に感じられたと思います。
 冬休みは日数にして僅かしかありませんでしたが、正月前後に時間の断層のようなものが感じられると思います。井上靖の言う「区切り」です。私は、このときが、「自分はどのように生きたらよいのか」とか「自分はどのようになりたいのか」などに思いを巡らす最適な時期だと思います。
 そういう意味もあって、2学期の終業式に皆さんに宿題を出しました。  『スマホを置いて、1年後、3年後、10年後の自分がどうなっているか、あるいは、どうなっていたいかをイメージする』という宿題でした。できましたか。
 トンネルの向こうにかすかでも取り敢えずのゴールが見えたでしょうか。
 今年も、私が皆さんに期待していることは、自分の学力、技術を最高レベルまで伸ばすことです。これは高校時代に限らず、変化の激しい社会に生きる皆さんの一生涯の課題だと思っています。
 人間には、様々な能力がありますが、たくさんの友人、生徒、人々とつきあう中で、学力・技術を伸ばすためには二つの能力が必要だと思っています。
 その一つは、知的能力です。理解力、思考力、記憶力、判断力などで、これらの能力はどちらかというと、先天的、という側面もあるかもしれません。
 しかし、学力向上は、この知的能力だけに相関しているものではなく、もう一つ大切な能力があります。
 二つ目は、自分の能力を伸ばす能力です。企業などの採用場面では、「態度能力」と呼ばれています。やる気、リーダーシップ、感情の安定性など、いわゆるパーソナリティにかかわる能力のことです。いくら「知的能力」が優れていても、「意欲を持って仕事に取り組む力」、「対人関係を円滑に処理していく力」などの姿勢が備わっていなければ、実社会では活躍できない。態度能力は比較的後天的に形成されるものなので、本人の努力や訓練によって伸ばしていくことができます。
 高校での学習も同じことが言えます。「知的能力」は大切ですが、学ぶことに興味関心を持つ、前向きな態度で授業に取り組む、難解な課題に時間をかけて取り組む、つまり、学習自体に価値を見いだし、じっくりと腰を落ち着けて、継続して取り組む態度がなければ、学力・技術は向上しません。
 スポーツでも同じことが言えると思います。恵まれた才能を生かしきれないアスリートは山のようにいます。その逆のアスリートもいます。
 令和の時代になっても「努力」にまさるキーワードはありません。
 この「態度能力」を高校在学中に発揮する人もいるでしょう、卒業後に発揮する人もいるでしょう、卒業後しばらくして発揮する人もいるでしょう。あるときスイッチが入って、別人に変身した生徒を何人も知っています。「努力は成功の母」です。  自分に生まれつきの能力がないと決めつけるのではなく、「努力することが素晴らしいことだ」と価値観を定義付けて、頑張っている過程、挑戦するプロセスを評価することにすれば、目先の結果に一喜一憂しなくてもすむ。いくら才能があっても努力しない人は奈落の底に沈んでいくだろうし、さほど才能に恵まれなくても一生懸命磨いていれば、何か素晴らしいものになるはずです。一生懸命頑張ったのに報われなくても、また、ひたすら努力すればよい。
 始業式の今日は、学校の元旦のようなものですから、新学期のスタートに当たって、「一日の計、一年の計、一生の計」を持とう。
 どうするかというと、以前お話をしたように、自分自身にリーダーシップを発揮してください。自分をコントロールし、いやなことから逃げたりず、しっかり自分を見つめていれば、必ず目指すところが見えてきます。
 これまでの時間は無駄に使ったかもしれない。でも、今日からの時間はまだ使われていません。一日の計、一年の計、一生の計を立てて、前に進もう。きっとうまくいくに違いない。
 最後に、これから進路決定に立ち向かう3年生の皆さんを激励する言葉を紹介して、式辞を終わります。「雪に耐えて梅花麗し」 梅の花は厳しい冬の雪の中に耐えてこそ麗しく咲くという意味で、西郷隆盛が彼の甥に当てた手紙に登場する言葉だそうです。私がこのことばを知ったのは、黒田博樹というプロ野球選手(広島東洋カープにピッチャー)の座右の銘だったからです。彼はニューヨークヤンキースに移籍したとき、好きな言葉を問われて、この「雪に耐えて梅花麗し」と答えました。なぜ彼がこの言葉を心の支えにしていたかを話すと長くなりますので省略しますが、ジーターを初めとするチームメイトも感銘し、当時の監督は梅の花の写真を探してきて自身のパソコンの壁紙に設定するなど、ヤンキースを支える言葉になったそうです。
 共通テストを受ける3年生の皆さん、まだ時間はあります。一刻を惜しんで勉強してください。

学習評価に関する教員研修を実施

 新学習指導要領が、令和4年度入学生から年次進行で実施されます。今回の学習指導要領の改訂では、生徒は「何ができるようになるのか」という視点に立ち、全教科等の目標及び内容が「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性等」の資質・能力の3つの柱に整理され、学習評価の観点も3観点で示されています。

  そこで、12月23日(木)に、岡山県総合教育センター指導主事の難波玄先生を講師に招き、教員研修を実施しました。

 学習評価は、「生徒にどういった力が身に付いたか」という学習の成果を的確に捉え、教員が指導の改善を図るとともに、生徒自身が自らの学習を振り返って次の学習に向かうことができるようにするためにも重要であり、本研修は、学習評価の進め方と留意点を具体的に学ぶ機会となりました。

【園芸科】学習発表会Part2 展示

 令和3年度学習発表会の一環として、園芸科の生徒が実習等で取り組んだドライフラワーのハーバリューム、草花残渣を利用した染め物、フラワーアレンジメント、コンテナガーデンなど、園芸科に関する日頃の学習成果を展示しました。

【園芸科】学習発表会Part1 発表

 12月18日、本校南校地の体育館で、園芸科と家政科に関する日頃の学習成果を発表する「令和3年度学習発表会」が開催されました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大を考慮し、参加者を制限するとともに、マスク着用、手指消毒、換気等の感染対策を講じて実施しました。

  園芸科のテーマは「光れ!輝け!horticulture 未来へつなごう 学びの種」。園芸科は、2年生からフラワー類型とフード&フルーツ類型に分かれて精研農場等を活用しながら実践的な学習を行います。当日は、今年度、農業クラブ活動の意見発表やプロジェクト発表の県大会に出場した生徒の発表のほか、課題研究における成果発表、3年間の学びを写真で振り返る園芸科スペシャル等もありました。

 3年生は、これまでの学習や当日の発表を通して、園芸に関する知識や技術の習得をはじめ、他者と協働しながら、自ら学び、問題を解決する力を身につけ、自分の考えや意見を適切な言葉で伝えることができました。また、成長した3年生の姿を、3年生の保護者や1・2年生、中学生等に直接見ていただきました。1,2年生には、先輩が積み重ねてきた園芸の学びを引き継ぎ、発展させてほしいです。

  なお、当日は、井原放送の取材もあり、後日、放送される予定です。

【家政科】学習発表会Part4 展示

 令和3年度学習発表会の一環として、家政科及び地域生活科ヒューマンライフコースの生徒が学習内容を紹介した「家庭科だより」を、フードデザイン類型の生徒が学校発表会当日に調理した「フルコース料理」を、保育選択者が保育技術検定の「造形作品」と保育園実習で園児に披露した「パネルシアター」を、それぞれ展示しました。